アーツセラピー研究所

アーツセラピー研究所へようこそ!
アーツセラピーとは、セラピストとの治療的なかかわりの中で、絵画・造形・音楽・文芸・ダンス・演劇等の様々な表現活動を通して、心の中の葛藤や欲求、不安等を象徴的に解決していく心理療法の総称です。
弊研究所は、2005年の開設以来、コラージュ療法・箱庭療法、描画療法などのセラピーおよび投映描画法テストバッテリー(星と波描画テスト・ワルテッグ描画テスト・バウムテスト)など各種テストの研究と講習を実践してまいりました。
加えて相談及びスーパーヴァイズも受け付けております。
今後も臨床・研修・研究・著作・翻訳活動を通して
アーツセラピーの普及と発展に貢献していきたいと願っております。
アーツセラピー研究所(箱庭療法、コラージュ療法、バウムテスト、風景構成法)
所長挨拶

2005年当時、私は日本医科大学心理学教室の准教授でしたが、中目黒のマンションの一階で、アートセラピーの研究所を開所することになりました。
Art-therapy(アートセラピー)はもともと絵画療法のことを指しますので、幣研究所の開所に当たって造形や音楽、他の技法も対象とするArts-therapy(アーツセラピー)研究所という名称に致しました。
開所に当たって、日本芸術療法学会の当時の理事長の徳田良仁先生から「多くの先生方のご協力を得なさい」とのご助言で、大森健一先生、高江洲義英先生は顧問として、多くの精神科医の方々に、また鈴木康明先生はじめ臨床心理の専門家の多くの方々にご協力を仰ぎ賛同を得ました。メンバーは構成員一覧をご覧ください。
2008年に日本医大を退職し東京福祉大学に移り、この年から本格的に当研究所の活動を開始しました。アーツセラピーとは、セラピストとの治療的なかかわりの中で、絵画・造形・音楽・文芸・ダンス・演劇等の様々な表現活動を通して、心の中の葛藤や欲求、不安等を象徴的に解決していく心理療法の総称です。
幣研究所は、開設以来、コラージュ療法・箱庭療法、描画療法などのセラピーおよび投映描画法テストバッテリー(星と波描画テスト・ワルテッグ描画テスト・バウムテスト)やロールシャッハテストなど各種テストの実施、研究と講習会を実践してまいりました。コロナ禍があけ、対面での講座が可能となり、2024年度から新たなスタートを切りました。
なお、個別の相談及び教育分析、事例のスーパーヴァイズも受け付けております。
arts-therapy@nifty.com にお申し込みください。
アートセラピー講座
~「はじめてのコラージュ療法」出版記念講座~
当研究所では、心理臨床で出会うクライエントさんたちに対して有用な非言語的なカウンセリング・アセスメント技法のひとつである「コラージュ療法」について実践・研究を行ってきました。この度、その集大成である書籍「はじめてのコラージュ療法」を、新曜社から出版致しました。今回の出版に際して以下の研修会を開催することになりました。奮ってご参加お待ちしています。
内容:コラージュ療法に関する理論・実践方法について学べる講座となっております。特に、コラージュ療法に関する最新の知見や応用技法に関する内容も盛り込んでおります。
なお、実際にコラージュ作品を作る時間も設けますので(初日の11:00~12:00の予定)、ご希望の方はご参加下さい。対面とオンラインで実施します。
日時:①2025・10/4(土) ②10/18(土)③11/1(土)13:00-16:30
参加費:3万円・院生は25,000円(3回分本書籍代含む)
本書籍をお持ちの方は26,500円、院生21,500円
募集人数:30名
講師:杉浦京子 アーツセラピー研究所 所長
金丸隆太 茨城大学人文社会科学野 准教授
小松昭吾 神奈川県立総合教育センター 教育心理相談員
場所:東横線中目黒駅5分 アーツセラピー研究所
〒153-0051 目黒上目黒1-2-11藤和中目黒コープ1F
03-3712-8501

各先生方からの書評
「はじめてのコラージュ療法」書評
ユング派分析家・常葉大学大学院
前田 正
本書は、日本のコラージュ療法の第一人者の1人である杉浦京子先生の集大成ともいうべき大著を、全ての心理臨床家が手に取りやすい形で世に出していただいた貴重な書籍です。共著者の金丸隆太先生の「おわりに」にも書かれてある通りです。内容は、初心者からベテランの臨床家まで、臨床心理学の大学院生・大学生から教授まで、基礎から応用・発展まで幅広く役に立ち、大変感動いたしました。
実践事例の章の最後に書かれている「コラージュ療法は年齢を問わずさまざまな分野で活用されていて、汎用性の高い技法です。作成すること自体が治療的で、治療者はそれを受け止める役割があります。(中略)導入に際しては、細心の注意が必要であることを念頭に置きながら、ぜひ臨床に活用してください」という部分に、クライエントさんを第1に大切にする臨床家・杉浦京子先生の根本姿勢がうかがわれます。この章に挙げられている、不登校小学1年生女児の母親面接、外出恐怖の女子大学生のコラージュ療法・同時製作法、不登校の子どもをもつ母親の集団内でのコラージュ療法、中学校スクールカウンセリングでの壁コラージュ、軽度アルツハイマー病の夫と介護者の妻による同時制作の事例は、どれも圧巻で素晴らしかったです。
コラージュ療法の研究の章では、先行研究の分類と課題、研究を始めるときの12の視点、が丁寧に述べられ、大変有益でした。また、研究課題の具体例を7つ挙げていただき、将来のコラージュ療法の臨床研究・基礎研究が発展するための道標を示して下さっています。
他の章のどの部分も有意義な示唆に満ちています。
著者が所属する大学院でも、多くの大学院生と共に本書を学び始めています。本書が心理臨床にたづさわる万人に読まれ、心理療法の発展に寄与することを期待するとともに、杉浦京子先生の益々の御発展・御多幸をお祈りしています。
『はじめてのコラージュ療法』書評
平成国際大学法学部教授
青木智子
『はじめてのコラージュ療法』は、冒頭の35枚のコラージュ作品から始まります。
鮮やかで印象的な作品群を前に、クライエントと治療者が共に眺め、語り合う様子が聞こえてくるかのようです。
第1章では、コラージュ療法を学ぶ者なら誰もが知る杉浦京子の『コラージュ療法―基礎的研究と実際』が、30年以上にわたる臨床経験を踏まえて改めて論じています。倫理上、未発表の臨床事例や失敗した取り組みについて学ぶ機会は減少していますが、本書では、杉浦主催の事例検討会でのさまざまな討論や最新の研究の試みにまで触れています。本章は、コラージュ療法の基礎理論・技法・適応と導入・危険性と安全性が網羅され、臨床における土台ともなっています。
第2章では、安全かつ豊かにコラージュ療法を実施するための知恵があちこちに散りばめられ、作品を「読む」のではなく「聴く」姿勢が強調されています。芸術療法・無意識・子どもの臨床など、複数の理論的枠組みが紹介されており、初学者でも「心理学の広さ」を知ることができるはずです。また、専門家にとっては現場を振り返り、理論と実践の接点を再確認することができるでしょう。私的なことですが、私自身の研究が参考文献に登場していたことは、個人的な驚きと喜びでもあり、この療法を通しての学術的な人との出会いやネットワークの広がりを改めて感じました。
第3章は、統計処理にも詳しく、エビデンスからコラージュをはじめとする芸術療法への介入を得意とする金丸隆太によって、コラージュ療法の研究について懇切丁寧な記述がされています。コラージュ療法研究のガイドラインとなっていますので、研究者に大いに役立つことでしょう。
第4章では、「コラージュ」療法といっても実践方法は多岐にわたり、台紙の大きさもハガキ大から模造紙と幅広く、対象者に応じて手法をアレンジできることが明確に論じられています。だからこそ、コラージュの解釈や理解には心理学のみならず美術や神話、医学などのさまざまな知見を広めるべきであることがわかります。
第5章では、より具体的な4つの臨床事例に取り組みます。たとえば、不登校の小学1年生女児の事例は、その治療過程を精神分析的視点から、「コラージュ作品に表れた彼女の不安や欲求が、次第に安心感の回復や自己肯定感の芽生えが暗示される」と解釈しています。彼女の心の内面の理解にはマーラーやエリクソンの知識も援用されます。
事例から前述された理論を実践的に学べますが、「作品の解釈に正解はない」「あくまでクライエントの声を大切にする」という姿勢が、この療法における奥深さと優しさを示しているように思います。
心理療法は、主に言語を用いて行われますが、クライエントの「言葉にできないもの」「意識できないもの」とどう向き合うか――本書はその問いに、一枚の画用紙、糊と雑誌の切片から、理論だけでなく、実践を通して治療的関係の構築、すなわち「心を感じる」ことの大切さを教えてくれます。コラージュ療法の初学者にも経験豊かな実践者にもお勧めできる良書であると思います。
「はじめてのコラージュ療法」書評
埼玉県立小児医療センター 保健発達部
森 秀都
著者の1人である杉浦は、コラージュ療法の黎明期から多くの著作を上梓してきたが、ここ10数年ほどは「星と波描画テスト」の著作や研究を中心としていた。また、もう1人の金丸は、大学院生時代から杉浦の大学研究室にて、コラージュ療法を含むアートセラピーの薫陶を受け、先述の「星と波描画テスト」を含む著書を杉浦と上梓している。いわば先達とその弟子という2人が著したのが、今回の「はじめてのコラージュ療法」である。評者は、最初この本を手にした時、干支が巡って次のサイクルに向かうイメージが浮かんだ。改めてスターティングポイントに戻り、これからコラージュ療法に取り組んでみようと考えられている21世紀の読者に向けて、様々な視点からコラージュ療法の魅力を伝える、意欲的な著書である。
本書は、「Iコラージュ療法とは」「IIコラージュ療法の基礎理論」「IIIコラージュ療法の研究」「IV実践方法と分類」「Vコラージュ療法の実践事例」という5つの章から構成されている。
「Iコラージュ療法とは」には、コラージュ療法の成り立ちや特徴などがまとめられているが、読み進める中で改めて気づかされたことが、コラージュ療法が成立するには、いくつかの条件が必要だったことである。カラー印刷された雑誌が大量に出版され、それがお手頃価格で入手できる「大量生産と既製品の時代になったからこそ生まれた技法である」と書かれており、まさしく20世紀の文化を背景として生み出された心理療法であると同時に、「上手く描けない人こそ、また年齢も問わず誰もがアーティストになれる」普遍性、大衆性を備えた心理療法が、コラージュ療法である、としている。
しかし、ただの「コラージュ」が「コラージュ療法」として成立するためには、「IIコラージュ療法の基礎理論」の章にコンパクトにまとめられているように、種々の心理学理論、例えばユングやフロイト、芸術心理学やイメージの心理学などに通じていることが必要である。
また、これまでのコラージュ療法の発展に寄与した研究は「IIIコラージュ療法の研究」の章にあり、この章は金丸が担当しているが、まるで大学院生への研究指導のような、これからのコラージュ療法の発展も見据えた、きめ細やかな研究への配慮について述べられているパートが印象的である。
「IV実践方法と分類」の章では、コラージュ療法の具体的な進め方が掲載されているが、この章を読んで、評者は「リミックス文化」というキーワードが想起された。「リミックス文化」とは、「既存の素材を組み合わせたり編集したりして新しい創造的な作品や製品を作成することにより、派生作品を許可および奨励する社会文化」である(WikiPedia「リミックス文化」より)。コラージュそのものが、既存の素材を組み合わせ編集する「リミックス」行為であり、コラージュの実践方法も、オーソドックスな「マガジン・ピクチャー・コラージュ法」と「コラージュ・ボックス法」を基点に、様々なバリエーションがあり、心理臨床家の置かれた立場によって「リミックス」が容認されている。ただ、その「リミックス」の限界点、すなわち「枠」は、前章の「基礎理論」にあり、本書の各所に述べられている「箱庭療法」との類似点もまたここにある。
そして、最後の「Vコラージュ療法の実践事例」では、様々なケースとともに、多くのコラージュ作品が掲載されており、コラージュの豊潤さの一端を感じることができる。
先にも述べたが、本書はコラージュ療法の初学者をターゲットにしているものの、本書だけではコラージュ療法の習得には覚束ない。本書以外に必要なことは、自ら手を動かし、コラージュを制作してみることに、評者もそうであるが、著者の2人も同意頂けるのではないかと思う。アーツセラピー研究所は、コラージュ体験をするためのプログラムも用意されているので、ご興味を持たれた向きは、是非ご参加頂くことをお薦めする。
講座のご案内
<現在募集中の講座>
2025年度 講座募集中!
■お申込み:arts-therapy@nifty.com
お名前、ご住所、電話番号、ご所属、資格を書いてお申し込みください。
アーツセラピー研究所の講座は、レクチャーだけでなく、体験と実際の事例検討を重視しております。臨床心理及び教育、司法など関連領域勤務の方・院生・専門課程生・研究生の方が対象です。今年度は以下の講座を開催いたします。
1. 2025年度 星と波描画テスト(SWT)研究会
すでに星と波描画テスト(SWT)/ワルテッグ描画テス(WZT)/バウムテスト(BAUM)の投映描画法テストバッテリーを学んだ方を募集しています。
参加者から主にSWTを中心としてWZTやBAUMを含む事例や研究発表をして頂き、相互研鑽をする研究会です。教育、医療、福祉分野など様々な分野の方が参加しています。学会発表の準備や解釈の不明な描画、検討してほしい描画や研究などを発表して相互研鑽致します。当研究所の協力医師や協力研究員も参加します。
■ 講師:杉浦 京子(アーツセラピー研究所所長 /元東京福祉大学心理学部教授)
■ 日時:2025年
基本第3水曜(1回目の実施は第4水曜日) (今年度から水曜日になりましたので、
ご注意下さい。
-
①4/23 ② 6/18 ③ 8/20 ④ 10/15 ⑤ 12/17 ⑥ 2026.2/18
-
19:00~21:00
■ 参加資格:臨床心理及び関連領域で勤務している方 (非常勤含む)、大学院生。
すでにSWT/WZT/BAUM投映描画法テストバッテリーを学んだ方
初心者の方はメールにてご相談ください。
■ 参加費:15,000円 (全6回)
■ オンライン(Zoom)で開催いたします。なお、1回目と4回目は対面でも実施します。
ご都合のつく方は研究所までお出かけ下さい。
■場所:アーツセラピー研究所 〒153-0051 東京都目黒区上目黒1-2-11 1F
東急東横線中目黒駅下車5分 03-3712-8501または080-8161-5086
2. 2025年度 スペースKの集い(事例検討会)
描画・コラージュ・箱庭・描画テストなどの表現を用いた事例の検討会です。
教育、司法、病院臨床、大学など、さまざまな分野の方が参集して、各自が実施した描画・コラージュ・箱庭・描画テストなどの芸術/表現療法の事例を検討します。和気あいあいとした和やかな雰囲気のもと、シビアに活発に意見交換をしています。他分野の方の意見も聞くことができ、困った事例の今後の指針となることでしょう。
■ 講師:杉浦 京子(アーツセラピー研究所所長/元東京福祉大学心理学部教授)
■ 日程:2025年
①5/2 ② 7/4 ③ 9/12(第2) ④11/7 ⑤2026.1/9(第2) ⑥3/6
■ 時間:基本 第1金曜 19:00~21:00(第2金曜日も2回ありますのでご注意ください。)
■ 定員:12名
■ 参加資格:臨床心理及び関連領域で勤務している方 (非常勤含む)、大学院生。
芸術/表現療法を用いた事例を提供できる方。
■ 参 加 費:社会人 20,000円 院生 15,000円 (全6回)
■対面とオンライン(Zoom)で開催いたします。
■場所:アーツセラピー研究所 〒153-0051 東京都目黒区上目黒1-2-11 1F
東急東横線中目黒駅下車5分 03-3712-8501または080-8161-5086
■お申込み:arts-therapy@nifty.com お名前、ご住所、電話番号、ご所属、資格を書いてお申し込みください。
■ホームページ:https://www.arts-therapy-research-institute.com/
3. 2025年度 コラージュを作る会
1ヶ月に一度、三回制作し、毎回講師と話し合います。四回目にゆっくり三回分を振り返り、心の流れを確かめます。ご自分の3枚のコラージュを通して系列的な解釈を身に着けることができます。少人数で対面にて実施します。
■ 講師:杉浦 京子(アーツセラピー研究所所長 / 元東京福祉大学心理学部教授)
■ 日程: 2025年 今年度は年に1回で、午前の部、午後の部を実施します。
①9/30 ②10/28 ③ 11/25 ④ 12/9
午前の部 10時から12時
午後の部 14時から16時
■ 開催場所:アーツセラピー研究所
〒153-0051 東京都目黒区上目黒1-2-11 1F
東急東横線「中目黒」駅徒歩5分 03-3712-8501または080-8161-5086
■ 定員:午前6名、午後6名
■ 参加資格:臨床心理及び関連領域で勤務している方 (非常勤含む)、大学院生、
その他(ご相談ください。)
■ 参 加 費:15,000円
■ 申込み先:E-mail : arts-therapy@nifty.com
(お名前とご連絡先、ご所属をお送りください)
ホームページ:
https://www.arts-therapy-research-institute.com/
アーツセラピー研究所では、箱庭療法やコラージュ療法、各種描画(バウムテスト、風景構成法、星と波描画テスト、ワルテッグ描画テスト等)などの専門職向けの研修講座を随時開催しております。
また個別で箱庭、コラージュ、描画、描画テストや教育分析、事例スーパービジョンもお受けしています
各種講座のお申込みは、下記の講座申し込み・お問い合わせフォームより弊研究所までご連絡ください。